東京新聞 TOKYOWEBに活動が掲載されました

(掲載記事より) 少年院への入所経験がある元プロボクサー、川嵜竜希(かわさきたつき)さん(48)の講演会が17日、八王子市緑町の多摩少年院であった。川嵜さんは「少年院にいることは、これからの皆さんのバックボーンになる。入所していることを強みにして生きていってほしい」と少年たちにエールを送った。  都と警視庁などによる年1回の特別授業の一環。かつて赤城少年院(前橋市)や旧小田原少年院(神奈川県小田原市)に入所していた川嵜さんは現在、NPO法人「しあわせ」理事長として退所した少年たちを支援している。  講演では、10代で暴力団の構成員になって薬物依存に陥りながら、プロボクサーとして立ち直った自身の経験を語った。母親を早くに亡くした生い立ちに触れ「暴力団の親分や仲間たちに家族の姿を投影してしまった」と自身が道を踏み外した理由を分析した。  少年たちから「大人になってから後悔したことはないか」と問われると「後悔はしないけど、前を向いて反省する。反省した過ちは絶対にしない」と説いた。薬物依存については「自分は怖いもの知らずだったが、覚醒剤だけは今も恐ろしい。周囲も不幸のどん底に落とす」と振り返った。  特別授業では、劇団「自然堂」による演劇も公演。会員制交流サイト(SNS)で暴力団と関わった少年、少女が道を踏み外していくストーリーに、入所少年たちは食い入るように見入った。 (布施谷航)

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